最近、お化粧ノリが悪い。。。ハリ・ツヤ不足を感じる。。。髪がパサついている。。。爪が脆い。。。
そんな変化を40代に差し掛かると実感する方も多いはず。美容はもちろん、健康維持に大切なのが「コラーゲン」です。
今回はコラーゲンが私たちの体でどんな働きをしているのかや、上手な摂取の仕方など、コラーゲンについて深掘りしていきたいと思います。きっとコラーゲンのことが大好きになると思いますよ♪
コラーゲンとは?体での主な働き
コラーゲンは体内のたんぱく質の一種で、体全体のたんぱく質の約30%を占めます。皮膚だけでなく、骨や軟骨、腱、血管など幅広い組織に存在し、組織の強度や弾力を支えています。
1. 肌・髪・爪を支える
肌
真皮の約70%をコラーゲンが占め、肌のハリ・弾力を維持する土台になります。肌の構造でいうと、コラーゲンは真皮層に多く存在し、ハリや弾力を生み出す柱の役割を担っています。このコラーゲンの量や質が低下すると、肌のハリや弾力の低下に影響すると考えられています。

髪・爪
髪:毛根や頭皮を支え、血流を保ち、髪の健やかさを支える役割を担う。
爪:爪床の土台をつくり、水分保持と成長を支える。
コラーゲンは 「髪や爪を生み出す環境を整える役割」 を担っています。髪や爪自体は「ケラチン」というたんぱく質でできていて、直接コラーゲンが主成分というわけではありませんが、土台を強くすることで健やかな髪・爪に間接的につながるんですね。
2. 骨や軟骨をしなやかにする
骨におけるコラーゲンの働き
- 骨の“鉄筋”の役割
- 骨は「カルシウム=コンクリート」「コラーゲン=鉄筋」に例えられます。
- コラーゲンが骨の中に網目のような土台を作り、その上にカルシウムなどのミネラルが沈着して硬さを生み出します。
- しなやかさを与える
- カルシウムだけだと骨は硬いけれど折れやすい。
- コラーゲンがあることで、曲げたり衝撃を受けても簡単に折れない「しなやかさ」を保てます。
- 骨のリモデリングに関与
- 骨は常に壊され(破骨細胞)作られ(骨芽細胞)ています。
- 新しい骨を作るとき、まずコラーゲン繊維が足場となり、その上にカルシウムが沈着して再生します。
軟骨におけるコラーゲンの働き
- クッション性を支える
- 軟骨は関節で骨と骨がぶつからないようにするクッション。
- 主成分は「Ⅱ型コラーゲン」で、ゼリー状のプロテオグリカンと一緒に弾力をつくります。
- 関節の滑らかな動きを助ける
- コラーゲン繊維が軟骨の形を維持し、表面をなめらかに保ちます。
- 減少すると軟骨がすり減り、動きがぎこちなくなったり痛みの原因になります。
- 修復の足場になる
- 関節に負担がかかっても、コラーゲンが再生のベースとなって軟骨の回復を支えます。

3. 血管の柔軟性を保つ
コラーゲンが果たす血管での役割とは?
しなやかさと強さを両立
コラーゲンは強度が高く、血管が破れないように守る「補強材」のような役割を果たします。同時に弾性線維(エラスチン)と組み合わさることで、血管がしなやかに伸び縮みできるようにします。
血流の安定に貢献
動脈は心臓からの拍動によって血圧が変動します。コラーゲンとエラスチンがあることで「血管が硬くなりすぎず、でも破れにくい」状態が保たれ、血流がスムーズに流れます。
血管の柔軟性を保つサポート
加齢や紫外線、喫煙、糖化(AGEsの蓄積)などによりコラーゲンが劣化すると、血管の弾力が失われ「動脈硬化」のリスクが高まると言われています。
修復・再生を支える
血管が傷ついたとき、新しい組織をつなぎ合わせる足場になるのもコラーゲンです。ケガや炎症後の修復にも欠かせません。

肌と同じで、血管の若さもコラーゲンに支えられているんだね♪
4. 筋肉や内臓を構成
筋肉や内臓を構成する重要な成分 でもあります。
筋肉におけるコラーゲン
- 筋膜(きんまく)をつくる
- 筋肉は「筋膜」という膜で覆われています。
- この筋膜の主成分がコラーゲンで、筋肉の形を保ち、滑らかな動きを可能にしています。
- 力の伝達を助ける
- 筋肉が収縮すると、その力は筋膜 → 腱 → 骨へと伝わります。
- コラーゲンはこの“力の伝達経路”を強くしなやかに保つ役割を果たします。
- 回復・修復を支える
- トレーニングやケガで筋繊維が損傷したとき、新しい筋組織の足場となるのがコラーゲンです。
- つまり「筋肉を育てる土台」にもなります。
内臓におけるコラーゲン
- 結合組織の主成分
- 心臓・肝臓・腎臓・肺などの臓器は「結合組織」によって形を保っています。
- この結合組織の多くがコラーゲンでできており、臓器の形を維持するフレームの役割を担います。
- 弾力を持たせる
- 血管や腸管の壁にはコラーゲンが含まれていて、伸び縮みを可能にしています。
- 例えば心臓の拍動、腸のぜん動運動もコラーゲンのしなやかさによって支えられています。
- 臓器を守るクッション
- 内臓を覆う膜(漿膜など)にもコラーゲンがあり、外からの摩擦や衝撃を和らげています。
コラーゲンは「体の外観(肌)を支える」だけでなく、体の中の動きや生命活動をスムーズにする構造材 なんです。
5. 傷の修復
ケガや手術後の回復時、コラーゲンが新しい組織をつなぎ合わせる役割を果たします。
つまり、コラーゲンは 「傷をつなぎとめる接着剤」 のような存在です。

コラーゲンて美容の観点からしか見てなかったけど、体にとって重要な役割を果たしているんだね!!大切にしなきゃ。
コラーゲンと加齢の関係
コラーゲンは年齢とともに減少します。40代に入ると、線維の質も低下する傾向があります。線維の質というのは、ここでは肌や組織を支えるコラーゲン線維そのものの構造や強度、弾力のことを指しています。単に量だけでなく、線維の“質”が低下すると、肌はたるみやすく、弾力も失われます。

繊維の質とは?
- 太さや密度
- 若い肌のコラーゲン線維はしっかり太く、網目状に密に配置されているためハリがある
- 年齢とともに細くなったり、網目がまばらになったりする
- 柔軟性
- 健康な線維は伸び縮みしやすく弾力がある
- 劣化した線維は硬くなったり折れやすくなったりする
- 結合の質
- コラーゲン同士がしっかり結合していると肌を支える力が強い
- 糖化や紫外線などで結合が変性すると脆くなる
また、紫外線や活性酸素、生活習慣の影響でもコラーゲンは分解されやすくなります。
そのため、同じ年齢でも肌のハリに差が出るのは、日々の生活習慣や紫外線対策、食生活の違いが影響していることも多いのです。
コラーゲンが不足するとあらゆる美容・健康トラブルの原因になるかも。。。できるだけ補給していきたいですね。
食事でのコラーゲン摂取方法と体内での働き
食事から摂るコラーゲンは効率が悪いのか?
結論からいうと、 「そのままコラーゲンとして体に届くわけではない」けれど、まったく無駄になるわけでもない です。
コラーゲンは分解されて吸収される
コラーゲンはタンパク質の一種で、大きな分子のままでは吸収できません。消化の過程で アミノ酸やペプチド(小さな断片) に分解されます。そのため「食べたコラーゲンがそのまま肌や関節に行く」わけではありません。ただし、グリシンやプロリンといった コラーゲン特有のアミノ酸 を補えるので、間接的には役立ちます。
コラーゲンを効率良く摂る方法
① コラーゲンペプチドを選ぶ
- 加水分解された「コラーゲンペプチド」 は小さく分解されており、これは分子が小さいので吸収されやすく、血中に取り込まれやすいことが研究で確認されています。
- サプリやドリンクで使われているのはほとんどがこの形。
② ビタミンCを一緒に摂る
- コラーゲンは体内で「アミノ酸 → コラーゲン線維」へ合成されますが、
その過程で ビタミンCが必須。 - ビタミンC不足だとコラーゲンがうまく作られません。
- 柑橘類、キウイ、パプリカ、ブロッコリーなどを意識して摂ると◎。
③ 鉄・亜鉛・銅を補う
- コラーゲンを強く安定させるために必要なミネラル。
- 不足すると、コラーゲン合成に影響を与えると考えられています。
- レバー、赤身肉、牡蠣、ナッツ、豆類などがおすすめ。
④ 良質なタンパク質を摂る
- コラーゲンはタンパク質の一種。
- 鶏肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など、バランスよくタンパク質を摂ることで体内の材料が揃います。
コラーゲンを守る生活習慣
紫外線・喫煙・過度な糖質を避ける
- 紫外線はコラーゲンを分解する酵素を増やします。特に UV-Aは、肌の真皮層に届いて コラーゲンやエラスチンを分解する酵素(MMP:マトリックスメタロプロテアーゼ) を増加させます。
- 喫煙や糖化(AGEsの増加)もコラーゲンを劣化させる大きな原因。
糖化とは?
- 体内で余分な糖とタンパク質が結びつく反応 のことです。
- 特に血糖値が高い状態が続くと、糖がタンパク質にくっついて変性させてしまいます。
- こうしてできるのが AGEs(Advanced Glycation End Products:終末糖化産物) です。

甘いもの、大好きで食べ過ぎてしまう。。。調整しようっと。。。
AGEsとは?
- 糖とタンパク質が結合してできた 劣化タンパク質。
- コラーゲンやエラスチンにAGEsが沈着すると、
- 線維が硬くなる
- 弾力を失う
- 代謝されにくく蓄積しやすい
- その結果、肌では 黄ぐすみ・シワ・たるみ など、加齢に伴う変化が進みやすくなる可能性があります。
まとめ
コラーゲンは単なる美容成分ではなく、肌や体の健康に欠かせないたんぱく質です。摂取だけに頼るのではなく、紫外線対策や抗酸化成分の摂取、良質な睡眠など、日々の生活でコラーゲンを守ることが大切です。
今日からできる3つのポイント
コラーゲンを「増やす」ことよりも、現存するコラーゲンを「守る」ことも重要。
ポイントは以下の通りです。
- 紫外線対策を習慣に → 日焼け止めや帽子でコラーゲン分解を防ぐ
- 食事でサポート → コラーゲンペプチド+抗酸化物質を摂る(ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール(緑茶、ベリー類など))ビタミンC・鉄・亜鉛を意識
- 生活リズムを整える → 良質な睡眠とストレスケアで合成をサポート
40代からでも、コラーゲンの知識を味方にして、ハリと弾力のある肌を目指しましょう。
※本記事は一般的な健康・美容情報の提供を目的としています。効果を保証するものではなく、症状や体調に不安がある場合は専門家にご相談ください。
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